質問しても答えがでないので図書館へ行く。
アジア歴史資料センターの
極秘 明治三十七八海戦史
第五部 施設
第二編 海軍艦政本部
第二章 石炭及ビ燃料
を読むとカーヂフ炭の凄さがよく分かるのだが、練炭の良さがいまいち分からない。図書館で見た
「全國煉炭工業大鑑」
昭和11年8月10日発行 日本煉炭新聞社
にも、印度支那と朝鮮の無煙炭については書いてあるが、欧米の無煙炭については何も書いていないので想像のしようがない。
さて、最近誰も読んではいないようだが、南方の鉱産資源について書いている。大体の企業資料には目を通しているのだが、三井系列の動きがよく分からなかった。三井系列の個々の鉱山史は沢山出版されているのだが、全体像が見えていなかった。
「三井事業史 本編第三巻 中 下」三井文庫
1994年3月15日発行(中)2001年3月31日発行(下)
がある事を知り、眺める。ふ、ふ、ふ、宝の山だった。
戦前より世界有数の鉛、亜鉛鉱山(銅、銀、ニッケル、コバルトも採れる)だったビルマのボードウィン鉱山、日本占領後は三菱鉱業、日本鉱業、三井鉱山の3社で取り合いになったが三井鉱山(一部日本鉱業)が受託した。開発は順調に進んだが制空権も制海権も無かったのでなんら戦力化しえなかった。
1943年4月 発電所復旧、選鉱所運転
翌々日爆撃操業停止
1943年5月 操業開始、爆撃
1943年7月、9月 選鉱所、機械工場、機関車庫爆撃
11月 離山
12月 操業試行
1944年11月 放棄
1943、4~1944、11 選鉱処理十数万㌧ 鉛、亜鉛精鉱1万数千トン
との記録がある。一部の鉱石が日本に還送されたという輸送船の記録をどこかで見た様な気がする。