世間は広いようで狭い、日露戦役当時、郷土部隊と呼ぶにはあまりにも少ない北海道出身者(その多くも道外で出生され、北海道に移住されてきたと思われる)と多くの道外出身者で構成された第7師団、きちんと学問的に研究なされ、論文にしている方がちゃんといらっしゃった。

  「年報 新人文学【第六号】
 北海道のおける徴兵制の展開 ―「国民皆兵」の虚実―
                  阿部 剛    」
 編集者 北海学園大学大学院研究科「年報 新人文学」編集委員会
 平成21年12月31日発行
 
 この論文のなかのP156に第7師団の年度ごと師管別徴集現役兵数の表があったので日露戦役ごろの様子を書き写す。

明治34年
 第7師管現役兵数    876 A
 第1師管現役兵数  1,200
 第2師管現役兵数    449
 第8師管現役兵数    180
 合計          2,705 B
 A/B 32.4%

明治35年
 第7師管現役兵数    909 A
 第1師管現役兵数  2,202
 第2師管現役兵数    751
 第8師管現役兵数    184
 合計          4,046 B
 A/B 22.5%

明治36年
 第7師管現役兵数  1,000 A
 第1師管現役兵数  1,963
 第2師管現役兵数    444
 第8師管現役兵数    112
 合計          3,519 B
 A/B 28.4%

明治37年
 第7師管現役兵数  1,010 A
 第1師管現役兵数  1,916
 第2師管現役兵数    703
 第8師管現役兵数     25
 合計          3,654 B
 A/B 27.6%

明治38年
 第7師管現役兵数  1,057 A
 第1師管現役兵数  1,821
 第2師管現役兵数    700
 第8師管現役兵数     76
 合計          3,654 B
 A/B 28.9%

 ちなみに第1師管(東京)、第2師管(仙台)、第8師管(弘前)の徴兵先は・・・・・