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妙案を思いつく

 ホスト国の決勝トーナメント進出についてだが、どうせかならず進ませなければならないというのならば、いっそホスト国は決勝トーナメントへのシード権を持つ、ということにしてはどうだろうか?

 もちろん、グループリーグの試合はやる。しかしそれはホスト国の試合のみテストマッチ扱いということで。今回のトルシエのように、予選免除だからとのへーっとしたスケジュールを組む監督にとってもこれは助かる。ホスト国のグループに入った国は決勝トーナメントへの枠が一つしかないので不利に思えるが、先日のポルトガルが置かれた状況のような不条理な不利にはならないだけ遙かにマシと思える。
 そうすれば先日のような試合をもう見なくてもすむ。
 あんなのはもう金輪際見たくないのだ。

6/14 韓国xポルトガル

 ここにはワールドカップの話題は絶対書くまいと思っていたのだけれど、今日の試合は書かずにはいられない。まぁ、それくらいひどい試合。

 まず状況整理。
 韓国は、引き分けもしくは勝ちで決勝トーナメント進出。対するポルトガルは、勝ちで問題なく進出。同時に行われるアメリカxポーランドの試合でアメリカが負ければ、引き分けでも進出。

 で、ホスト国に対する審判のジャッジについて。
 ホスト国、つまりワールドカップ開催国はFIFAに対して巨大な富を与えてくれる、いわばお得意様。そんなお得意様を決勝トーナメントまでお連れして差し上げるのは、FIFAの慣例的な接待となったのがいつなのかは分からないけれども、自分が一番最初にその臭いをかぎとったのは94年のアメリカ大会だった。
 94年大会までの過去ホスト国は、それなりの実力を兼ね備えた代表チームを持っていたので、ほとんど審判が有利な判定を加えるまでもなく、決勝トーナメントに進出できていた(と思われる)が、アメリカはなにせ前大会でワールドカップに初出場したばかりのサッカー後進国。結果、アメリカは決勝トーナメント進出を果たすが、同グループに入った当時強豪だったコロンビアとの試合では、方々の雑誌メディアで疑惑が語られていた。
 しかしそれも、少々首をかしげるレベル。自分も今日の今日まで、審判がホスト国にもたらしてくれる有利な判定とは、その首をかしげるレベルまでだとばかり思っていた。今日までは。

 さて、今日の試合。
 下馬評では、ポルトガルが負けることはまずない。勝って一位通過し、韓国がホスト国初のグループリーグ敗退を記録する可能性は高いのではないかというものだった。
 そしてポーランドとの試合で、実に魅力的なサッカーを見せてくれたポルトガルを決勝トーナメントで見ることは、個人的には今大会で一番の楽しみだった。
 結果--- ポルトガルは負けた。0-1 ポルトガルの退場者二名。

 開始早々、韓国は果敢にプレスをかけていく。ハーフウェイラインを超えての激しいプレッシングでポルトガルに仕事をさせない。もしこれを90分続ければ、バレージ親父全盛期のACミランになれるだろう。
 しかし、韓国が後半へたるのは誰の目にも明らかだった。だから後半、ルイコスタの投入とともにポルトガルの反撃が始まるだろうと思っていた。

 まず前半23分、ポルトガルに一発レッドが出る。確かに後ろからのタックルだったし、レッドになっても致し方なしかというプレイでもあったので、審判の手心は感じつつも、無理矢理納得することはできた。一人少ない状況は確かに不利だが、相手は格下、しかも無駄にとばしている。後半スタミナ切れになれば充分勝機はあると見ていた。
 しかし、後半、二枚目のイエローで二人目の退場者が出る。

 サッカーの審判はよくゲームの演出者と呼ばれる。つまり絶対基準による判定を課すのではなく、ゲームの流れを理解しつつ、ゲームが生きるようジャッジを心がける。それゆえサッカーの主審は絶対機械にはできないものだ。ラインズマンならば可能かもしれないが。
 そしてその演出者が、退場者を二名出すことはまずない。それがあるとしたら、よほどの無法者がチームにいた場合だ。しかしポルトガルのプレイはいたって普通のものだったと思う。
 個々の判定として、二回のイエローはあり得るものだったが、だからといって演出者である主審は通常安易に二人目の退場者など出さないものなのだ。
 にもかかわらずこの試合では、その二人目の退場者が出た。

 またタイミングがすばらしい。
 韓国のスタミナが切れ始め、ポルトガルはルイコスタをそろそろ投入するかと思われたまさにそのときだ。
 これに作為を感じられないほど、自分の心は澄んではいない。

 前述の通り、この主審のジャッジはFIFAの差し金によるものだろう。そして、韓国はどのようなレベルかは分からないが、とにかく主審が自分たちの味方をしてくれることを事前に知っていたと思われる。そう考えれば、前半からの無謀なプレスは説明がつくからだ。
 日本を含め、今まで首をかしげる程度に収まっていた主審のホスト国よりの判定は、この試合によって、素人目にも作為として知られるようになってしまった。
 しかし自分には、この試合の主審の操作に「この試合は引き分けろ」との無言のメッセージがあったように思えるのだ。
 しかして韓国は二人目の退場者が出たポルトガルを徹底的に攻めた。そして一点ももぎ取った。
 アメリカ戦の、スケートのポーズもそうだったが、実に幼い国だと思う。そして実に醜い国だ。

 日本は初戦、ホスト国に対する笛のふき方を知らないコスタリカ審判にやられた以外は、拮抗したところを微妙に助けてもらった感のあるロシア戦、そして圧倒的に押しまくって、その上で審判のジャッジに助けられたチュジニア戦を経て、決勝トーナメントへの切符を手にした。
 繰り返すが、最終戦では、まず自力で相手を真っ向から圧倒して、その上で審判の笛が有利に働いたのだ。

 しかし韓国xポルトガルはどうだ? まず最初に審判の笛ありきではないか?

 まさか、日本が決勝トーナメントを決めたこの日に、四年前のフランス大会の日本代表を見たときのような気分を味わう羽目になるとは、夢にも思わなかった。正直、気分が悪い、死ぬほど悪い。

 韓国がもっと強くあってくれればこんな思いをしなくてすんだのか?
 ポルトガルがアメリカとの試合を落とさなければよかったのか?

 そういう問題ではないと思う。

 願わくば欧州のプレスが今回の試合を取り上げてくれますように。

 さて、日本と韓国、そろってめでたく決勝トーナメントに進出したわけだが、次の試合に今までのような有利は期待できないだろう。決勝トーナメントまで進んだ時点でFIFAの接待は終わったのだ。未だサッカーが白人のためのスポーツと考えている連中は全力で黄色人種からなるホスト国をつぶしに来るだろう。主審のジャッジは公平に働くことはあってもホスト国に有利に働くことはありえない。逆はいくらでもありうるが。