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小ネタ

戦場アニメ「FLAG」、Blu-ray版発売記念トークショー

 戦争やジャーナリズムなど、重いテーマでスタートしたトークショーだが、徐々に脱線し、女性キャラクターの話へ。押井氏によれば「女優さんに合わせる実写の監督と違って、アニメの女性主人公には監督の好みがそのまま反映される」という。「僕の場合は頭が良くて、性格がキツい女性が多い。女性に振り回されたいという気持ちがあるのかも。

あ、そっか。後藤隊長って押井守だったんだ。うん、そうだよな。そういわれてみればそうか。

訃報:日本共産党元名誉議長の宮本顕治氏死去、98歳

まだ、生きてたんか宮顕。知らなかった…

海外で恐怖奇形人間がDVD化!

Horrors of Malformed Men
Horrors of Malformed Men

米アマゾンでオーダーした。はじめての米アマゾンだったので、ちょっと緊張した。

この映画については、9年ほど前、自分が初めて見たとき書いた感想があるので、それをそのまま載せておく。

 さて、お正月も三が日を過ぎましたが、みなさんはどのようなお正月を迎えましたか? 人間のクズであるわたくしは、クズ相応のお正月を求めに、『映画秘宝主催・年越しオールナイト上映会』へと足を運んだのでありました。
そう、映画秘宝っていうとアレです。「非常に愚鈍な編集方針である」とキネ旬に叩かれたのを受けて、キネ旬の編集部まで襲撃を敢行、中傷記事を書いたラ イターの顔にパイをぶつけてきてその挙げ句、キネ旬から訴えられちゃったあの映画秘宝ですね。もっと分かりやすく言えば、上映会の前に行われたライターに よる97年度ベストテンで、マーズ・アタックがブッチギリで一位になってしまう雑誌なわけです。そいや、三位にアナコンダが入ってたな。四位にえばーが 入ったのを発表したとき、司会のガース柳下がヤなカオしてたっけ。
んで、この日の上映会の目玉は、映画秘宝オールタイムベストテン投票で、邦画では最高点をマークした『江戸川乱歩全集・恐怖奇形人間』 ぁぁ、この映画ずっと見たかったんですよ。なにしろ未来永劫ビデオ化不可能な作品で、こういう上映会でしか見れないって聞いてたから。
なぜ、ビデオ化不可能なのか? それは劇中に放送禁止用語出まくりな上、その内容からしてメチャクチャヤバいから。
なにしろ、始まった瞬間、「俺はキチガイじゃない!」連呼。キチガイキチガイ20回以上言ってたな。しかもそのあらすじというのが、『金持ちの名家の当主が手に水掻きのある奇形人間で、無人島に奇形人間を集め奇形人間の楽園を作ろうと企てる。ついでだから息子よ、お前も外科手術を受けて立派な奇形人間と なり、この楽園の王となりなさーい』という、なんだか胸にじーんときて、思わず嘆息の漏れるようなお話なんです。
そしてこの映画の目玉は、土方巽率いる暗黒舞踏団が全面協力していること。土方巽が前述した水掻きのある当主を魅力たっぷりに演じてくれるんです。もう スゴイのよ、歩くときも話すときも、すべての動作が暗黒舞踏。ほいで、無人島の奇形人間を演ずるのは、もちろん暗黒舞踏団の面々。この映画、途中までは、 まあ割と普通の乱歩映画なんだけど、この無人島に舞台が移った瞬間、めくるめく暗黒舞踏ワールドに突入して、衝撃のラストシーンまで一気に突っ走るので す。
そうなんですよ、この映画、ラストシーンがスゴイんです。これだけは口が裂けても言えないんだけど、とにかく直球も直球、時速200Kmの剛速球。その狂気度を、Gガンの最終回と対比するなら500倍くらいかなあ?
とにかくですね、見終えた瞬間、自分の心のナンバー1邦画が誕生しましたですよ。多分これは永遠に変わらないでしょう。あれを越える邦画が、この先現れるなんて考えられませんから。
当日知り合った人の話では、この映画の上映会は都内で年に二回くらいはやっているとのこと。都内でなくとも、主要都市であれば上映会はやっているんじゃないかと思います。もし上映会の知らせが目に入ったら、万難を排除して見に行くことを薦めます。
「世の中には二種類の人間がいる。『江戸川乱歩全集・恐怖奇形人間』を見たことのある人と、見たことのない人だ」

今月の吼えよペン

今月の吼えよペンは久しぶりに面白かった。

長期連載からぶりサービス の最終回を間近に控えた富士鷹ジュビロが、目一杯広げた風呂敷をどう畳むかで悩むという話。

そこで、富士鷹と炎尾が、どう畳もう、どうやって着地させよう と悩むんだけど、そこに同席した同期漫画家流れ星が、不思議そうな顔でこう言う。「なんで畳まなきゃならないの?」「なんで着地させなきゃならないの?」「別にいーじゃん。それまでが盛り上がれば」

そういやそうだよなあ。思えば、各所にさんざ伏線を張って盛り上げて、最終回までにすべて決着をつけるなんて事は手塚御大くらいにしかできない芸当なのかもしれない。この世には畳まれない風呂敷の方が遙かに多いのだ。

自分が今までで一番印象に残っている風呂敷といえば、やはりスケバン刑事に出てきた学生刑事No.1だな。

スケバン刑事は話の途中で、暗闇警視率いるサキら学生刑事が追放されて、信楽老とつながりのある派閥が学生刑事を組織する。こいつらがNo.1から5までいて、初登場では車田正美ばりに顔に影が入っていて、不適に笑ってたりするのだ。

んで、5から順次、サキへの刺客として激闘を繰り広げるんだけど、これがNo.2まで出たところで止まって、最強と名高いNo.1は登場しないまま、ラスボス信楽老の屋敷への突入というところまで話が進んでしまった。あれだけ、最強と煽りまくったNo.1はいつ出てくるんだと思っていたら、「オレが学生刑事No.1だー!」と突如なんの脈絡もなくサキの前に現れて、サキのヨーヨー一閃であっけなく倒されるのである。その間わずか半ページ。名前すら与えられずあっさり消えてしまった。強敵だったNo.2までがNo.1は比べ者にならないくらい強いと煽りまくっておいてこれかよ。

畳まれなかった風呂敷の話は、思い出し始めるときりがなさそうなので、ここでヤメ。

同じサンデーGXに連載されているBLACK LAGOONも読む。うーん、これはやっぱりラブストーリーなんだろうか。

Asia

 Asiaは、UKを解散したジョン・ウェットンが、3分間のプログレというコンセプトで結成したスーパーグループ。ジョン・ウェットン(ex:キングクリムゾン) スティーヴ・ハウ(ex:イエス) カール・パーマー(ex:ELP) ジェフリー・ダウンズ(ex: バグルス)と、超一流のメンバーが名を連ね、初期コンセプトに違わぬ、プログレなんだけど、ラジオにかけられる曲の長さで、しかもキャッチーという楽曲でアメリカ市場で人気を博した。

その勢いのまま、バンドはMTV主催の世界初のライブ衛生生中継という企画に抜擢される、こうして周囲の期待を受けて始まった、日本ツアーであったが、この直前にヴォーカルのジョン・ウェットンが突然の脱退。その代役として急遽、元ELPのグレッグ・レイクが抜擢される。しかし、この当時のレイクは完全にだらけまくり肥満しまくりの時期であり、その様たるや、 ウルトラマンタロウに抜き打ち出演した団次郎などという生ぬるいものではなく、最も多かった呼び名はサム・ハン・キンポーであった。

で、そのマイクスタンドの前に立ったサム・ハン・キンポーが、ちゃんと声を出し、ベースギターを弾く指も動けば、ビジュアルのみの損失で済んだのだが、その両方ともメタメタであったため、このAsia in Asiaという名を冠した世界初衛生生中継企画は失敗という形で終了するのである。

しかして、他のメンバーがレイクの体たらくにやる気をなくす中、ただ一人奮起していたメンバーがいた。キーボードのジェフリー・ダウンズである。彼はプレイの合間にも大げさに盛り上がって見せ、途中ショルダーキーボードを抱えてステージ前に出て、ショーを盛り上げようと縦横無尽に走り回る。その姿がなんともいじましく、多くのロックリスナーの目には、「ジェフリー・ダウンズ=いいひと」として写ったのである。いいひとは、その後バンドから自分をのぞく結成時メンバーが全員抜けた後も、バンドにとどまり続け、サバスにおけるトニー・アイオミのごとくバンドの看板を守り続けたのであった。

で、そのAsiaがつい昨年にオリジナルメンバーで再結成との報が伝わってきた。また今年の三月には来日していたらしい。そんな話を聞いたら久しぶりに聴いてみようかという気になったのであった。

Then & Now
Then & Now

90年発表の半ベスト半新録アルバム。この時点では三枚しかアルバムを出していなかったバンドなので、ベストとしては片面で十分なのである。

この中でも特異なナンバーは Wildest Dreams。たかだか5分の曲の中にギターソロとドラムソロが入っている。ギターソロとキーボードソロというのは、ハイウェイスターなんかもそうだけど、ドラムソロというのは珍しい、がカール・パーマーという人は「お前がソロやるならオレにもソロをやらせろ」というのが、まかり通る環境で生きてきたドラマーなのだ。この曲ではドラムソロが終わって30秒で曲が終わる。ドラムソロいらないじゃん。

まー、それはいいとして Don’t Cryはやっぱりいいなあ。あの出だしのハウのギターは何度聞いても胸が締め付けられる。なんというかアノコロを思い出すのであります。

GIANT KILLING

GIANT KILLING 1 (1) (モーニングKC)
GIANT KILLING 1 (1) (モーニングKC)

オーレと同種のサカつく漫画。

イースト・ユナイテッド・トーキョー(ETU)は親スポンサーを持たない市民クラブ。かつては町ぐるみで盛り上がっていたクラブも、今は凋落の一途をたどり、毎年降格圏内をさまよっている。

かつては熱心なサポだった商店街のオヤジたちも、今はめっきりスタジアムに足を運ばなくなっていた。そこにニュースが。かつてクラブの黄金期を築いた選手が監督になって帰ってきた。色めき立つ商店街のオヤジたち。また応援しようか、押入にしまったフラッグを出そうか、もう太ったから昔着ていたレプリカが入らないなどと言いながら 、声を揃えて言う。「なんだかワクワクしてきたな」と。

この辺の描写がいい。すごくいい。昔夢中だったけど、すっかり忘れていた物事にまた夢中になれるかもしれないワクワク感。そういったものが、すごくよく描かれている。

まだ一巻だけど、今後どれだけおっさんサポを濃いめに描いてくれるかが個人的には鍵。