実を言うと我が家の自鯖のハードディスクは、二年前にじゃんぱらで2980YENで購入したMAXTORの8.4GBのディスクを使用していた。
中古のハードディスク、というだけで危険な香りがプンプンするが、その上このディスクはそのサイズからもわかる通り、相当古いシロモノであり、どれくらい古いかというと、S.M.A.R.T情報が取得できないほどの古さなのであった。
この自鯖を立てた当時は、誰も読まないホメパゲしか置くものもないことだし、そんなんでもいいかと思っていたが、最近になってパラドゲーのwikiを置くことになってからは、さすがにヤバいなあと思い続けていたのだ。もちろん、もう一台ディスクをマウントして、そちらにデイリーでバックアップを取っていたものの、肝心のメインのディスクは、いつ寿命が尽きないとも限らないシロモノである。よって、本日ディスクの入れ替え作業を断行したのだった。
一番楽な方法は、ディスクの中身を丸々よっこいしょする方法だが、ウチの鯖はdebianのwoodyからアップデートしていたため、カーネルのアップデートは数度にわたり、grubの画面を見るたびに憂鬱になっていた。加えてaptの恩恵をあまりに享受しすぎていたため、なんか、ワケのわからんパッケージがてんこ盛り状態だった。この現状を打破すべく自分が選択したのは、debian etchをインストールし直した上で、必要なデータを移す、というものだった。
本日7:30に目が覚めたので、おもむろに作業スタート。通常であれば、まずmondoでイメージバックアップを取るのだが、鯖の停止時間をなるべく短くすませたかったので、これはスキップした。また、現時点でのバックアップも取らなかった。古いディスクのデータは、mountをかければ取り出せるし、いざとなれば4:00に取ってあるデイリーから戻せばいいと、高をくくったのだ。
さて、新しいハードディスクにetchのインスコを完了させたので、現行のディスクをスレーブに接続して、mountを試みる。が、なぜかうまくいかない。仕方ないので、現行ディスクをプライマリに戻し、起動をしてみる。すると、ブート時に180日以上チェックしてなかったから、パーティーションチェックするよメッセージが。なんで?
いや~な予感がしてきた。と、ブートが途中で止まり、なんかディスクおかしいぞ、rootログインして原因調べてメッセージが。そこでrootログインして、lsをかけると
空
ガクガク(((( ;゚Д゚))))ブルブル
マジで冷や汗がたれてきた。心臓はプレッシャーでバックンバックンいっている。や、まてまて。もう一台のディスクに今日4:00にとったばかりのバックアップがある。そこから戻せば、パラドゲーのwikiは助かる。
しかし、問題はなぜ現行ディスクがお亡くなりになったのか。やったことと言えば、mountだけだ。それか? いや、そんなことでいかれるわけがないのだが、しかし一つだけ心当たりが。今回はディスクシステムにLVMを使ったのだ。
LVMからmountしそこねると、ディスクが壊れる。
わかってる。そんなことがあるわけはない。あるわけはないのだ。ありっこない。つまり、このディスクは寿命寸前まで来ていて、今日のディスク交換を期にその天寿を全うしたのだ。頭ではわかっている。しかし、心臓の鼓動の速まりは収まらず、未だパニックから抜け出せずにいる。
落ち着くのだ。しかし、落ち着くには時間が必要だ。作業開始からすでに2時間が経過した。いつまでも鯖を止めておく訳にはいかない。
バックアップ用のディスクをmountすれば、いいだけだ。mountするだけで、ディスクが飛ぶことなんてあり得ない。そんな確率は万に一つだろう。しかし、この段になって、テンパった自分の頭はそうは考えない。ディスクが飛ぶか飛ばないか。all or nothing フィフティフィフティなのだ。
ここで、自分は識者に教えを請うという正しい選択をした。自分が知ってる中で一番Linuxに詳しい松本さんに電話するのだ。
まだ、就寝中であった松本さんに平謝りしつつ、ことの顛末を話す。もう自分が欲しい答えは一つ。mountしても大丈夫だよの一言なのだ。しかして、松本さんは速やかに当方の望むところを察知し、それでディスクが飛ぶことはありえないよ、といってくれた。ありがとう松本さん、人生の師よ。
さあ、やるだけはやった。あとはコマンドをたたくだけだ。
mount /dev/hdb1 /home2
無事mount完了
全身の力が抜けた。
そこから、とりあえず、wikiのみリカバリして、鯖を立ち上げた。
しかし、今日つくづく感じたのはデイリーバックアップというのは役に立つなということ。あんまり役に立って欲しくはないんだけど。
まー、今度からは、たとえ時間がかかっても、フルバックアップはとってからやろうと心に誓ったのであるよ。