本吉先生の記事に再度突っ込む

 本日は朝も早くから、南米の密林の秘密結社からのミリクラ57号が届いたので、適当に斜め読みをしてみた次第。

 第一特集の九五式軽戦車と特二式戦車のところは、日本の軽戦車好きなら一読をおすすめできる内容。第二特集のQE級戦艦は、一部気になるところがあるけど、あのレベルで英戦艦の解説がなされる例は珍しいから、興味がある人は立ち読みの上で、購入検討しても良いんじゃないの?という出来でしたことを含めて、まあミリ好きは楽しめるんじゃないかな、と言う案配のできばえでした。

 ただ我が知り合いの友人である本吉先生のQE級の記事、あの第二次大戦開戦時期で、一隻一隻全てが違うようなクラスの解説には、字数が本当に厳しかったんだろうなぁ、と思える内容でしたが、その中で筆が滑った/内容を削りすぎたのか、いくつか気になった点があったので、幾つか晒してみようと思います。

(1)4.5インチ両用砲の解説部、性能から行けば両用砲として相応に「有用に使える砲」なのは確かですけど、砲塔内部が狭小に過ぎるとか、砲塔の旋回・俯仰速度がやや低めで、なおかつ射撃速度も高角砲としてはやや低め(どれも日本の八九式に近い:因みに旋回速度は八九式の初期より速く、好機の改型とほぼ同等)とか、薬莢式の弾薬が重くて長時間の射撃速度の維持が厳しい、とかもある砲なので、「色々な理由によりその有用性が阻害されていた」くらいは書いておいても良かったんじゃないかな、と思いました。

 

(2)高角砲絡みで、4インチ単装高角砲が1920年代に装備されているのはメカ解説では明記されているのですが、改装の経緯を記した項では触れていないのは、ちょっと不親切かな、と思いました。4インチ単装高角砲の装備要求は第一次大戦時に発令されていて、それが後回しになって戦後に装備、と言う経緯があるので、改装の経緯と言うには些か外れてはいますけどね。それと本吉先生とは関係ないですが、P87の図版、3インチ高角砲片舷2門装備になってますけど、あの時期なら同部位に4インチ単装高角砲装備が正解です。

(3)航空艤装の解説で、「バーラム」の解説が第二次改装実施艦の項目に含まれているのは明らかなミスですね。他の部分ではバーラムが第二次改装未実施であるのは散々触れていますので、多分筆が滑ったんでしょうね。まあバーラムの大改装の内容は、他艦の第一次改装と第二次改装の中間みたいな工事である事は確かですが(w。

 …まあ目立つところではこんなとこでしょうか。

取りあえず本人に電話をして、「こんなん書いて良い?」と聞いたら、「それなら、お詫びの文言を入れておいて」と言われましたので、著者の本吉先生に成り代わり、記載ミスについてお詫び申し上げる次第です。
著者は同誌の記事でミスると以後の刊で修正をしたりもしていますので、そのうち同誌上で英艦特集があればお詫びと修正が入るかと思いますれば、生暖かい目で見守って頂ければ、著者も幸いに思うかと考える次第です。

…しかし戦記パート、本吉先生のマレーヤ愛が感じられて(w。

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