ノモンハンでソ連空軍は何を考えたか?

さて、ノモンハンのソ連空軍について眺め始めるとおかしなことに気が付きます。支那事変の戦訓で日本陸海軍航空隊による強力な航空撃滅戦への対策として後方配備を学んだはずのソ連空軍はノモンハンでは支那事変初期と同じ前進配備を実施している点です。これはなぜでしょうか。

 その答はただ一つ。
ソ連空軍には必勝の確信があったからです。支那事変の航空戦を通じてソ連空軍は日本戦闘機隊の装備する「I-15」(キ-15 九五戦のこと)の性能を研究し、ほとんど脅威を感じていなかったことと、地上軍への支援密度を上げ、縦深突破作戦に対応するためです。敵戦闘機隊を圧倒でき、突破作戦が成功すれば日本の前進飛行場は地上軍の機動兵力が躍進して潰してしまうかもしれませんし、後方の基地もソ連側の攻撃に晒されて機能を失うと期待されています。

 しかし5月29日、ソ連流の航空撃滅戦第一陣として勇躍出撃したソ連戦闘隊はたった1機しか帰還しません。
 何が起こったのか?第一撃の完全敗北にソ連空軍は驚愕します。
 

3月 7, 2008 · BUN · No Comments
Posted in: ソ連空軍, ソ連空軍復活の背景

Leave a Reply