開戦時、ソ連空軍の錬度
独ソ戦前夜の欧州正面ソ連空軍パイロット錬度
レニングラード管区
総数 1247
昼間作戦可能 812 65%
昼間悪天候作戦可能 9 1%
夜間作戦可能 314 25%
バルト海管区
総数 960
昼間作戦可能 633 66%
昼間悪天候作戦可能 28 3%
夜間作戦可能 126 13%
西部管区
総数 1343
昼間作戦可能 1004 75%
昼間悪天候作戦可能 43 3%
夜間作戦可能 242 18%
キエフ管区
総数 1682
昼間作戦可能 1039 62%
昼間悪天候作戦可能 149 9%
夜間作戦可能 359 21%
オデッサ管区
総数 706
昼間作戦可能 660 93%
昼間悪天候作戦可能 18 3%
夜間作戦可能 21 3%
欧州正面合計
総数 5938
昼間作戦可能 4148 70%
昼間悪天候作戦可能 247 4%
夜間作戦可能 1062 18%
日本海軍のABCDランクや陸軍の甲乙丙ランクにそのまま当て嵌めるのは若干問題があるかもしれませんが、昼間晴天での作戦可能な水準はC、丙ランクと考えてよく、昼間悪天候、夜間作戦可能な水準をまとめてB、Aランクと乙、甲ランクに相当すると大雑把に考えて良いように思います。
そうした場合、パイロットの1/4程度がABランクで占められている空軍の錬度は「無敵の精鋭」とは言い難いものがありますが、戦時の空軍としてはまあまあ合格ラインにあると見ることができるでしょう。精強と評される開戦時の帝国海軍搭乗員の水準もこれを大幅に上回ることはありません。
しかもこの数字は1938年から大規模に続けられた空軍の拡充政策の過程で出現したもので、独ソ開戦が遅れれば月を追ってどんどん改善されて行く傾向にあるものです。
急速な軍備拡大を実施中のソ連空軍はそれまで小戦争や将校の粛清を経験しながらも欧州戦線正面に1000名以上のAクラスパイロットを擁していたということで、アジア正面へ展開していた兵力も考えれば、列強空軍にとって羨望の対象でこそあれ、侮ることなどとても出来ない水準だと言えます。
3月 7, 2008
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