高木先生からの御指摘&それに伴う八八艦隊本内容訂正

 八八艦隊本を読んだ「蒸気機関の碩学」であらせられる高木宏之先生から、機関についての怒りの訂正メールを貰った次第。色々と指摘されたんだけど、取り敢えず、こちらの手持ち資料の記載と合わないのを除いた下記二点を御紹介。

高木先生からの御指摘(1):

>P96

>加賀・天城両型の主機が艦本式のように読めますけど、

>両型とも技本式で、パーソンズ・インパルス・リアクション式に

>直並列制御を加味したもので、後年のいわゆる艦本式とは

>名称も方式も異なります。

>あと「愛宕」だけでなく「加賀」もブラウン・カーチス式です。

 本文で長門の機械を艦本式と書いたように、艦本式と一般的に記載されることが多いのでそれに従った・技本と艦本の記載がごっちゃになるのがイヤ、等の理由もあって、本文では艦本式と記載しましたが、高木先生の御指摘が全面的に正しいです。

 

 …下段の「加賀」はブラウン・カーチス式という御指摘については、こっちの参考資料だと技本式とされているので、断定できませんが両説あると言うことでしょうか。「加賀」型のうち「土佐」はパーソンズ式、という説もあるので、この両者はどっちも技本式じゃない可能性もあるわけですね。これは以後良く調べないといけないなぁ、と思った次第です。

上を書いた後の追記(2011/8/4):

上を書いた直後に、高木先生から送られて来た旧海軍資料に、空母改装後の「加賀」の機械は「ブラウン・カーチス式」と明記されていましたことを御報告する次第。というわけで「加賀」の機械は技本式ではなくてブラウン・カーチス式で間違いありません。高木先生、わざわざ資料を送っていただき、本当に有り難うございました。

高木先生からの御指摘(2):

>P97上

>天城型は5缶室でなく6缶室です。

 これは完全なこちらの記載ミス&チェックミスによる見落としの結果の誤記です。誠に申し訳なき次第です。これに続く煙突の下りも、「前部煙突が前の缶室三室、後部煙突が後ろの缶室三室を受け持つ」となります。

 以上2点につき、読者の皆様方に訂正の上、謝罪申し上げます

 また御指摘戴いた高木宏之先生には、こちらでも感謝申し上げる次第です。

 この他の点については、今度高木先生と一緒にお酒を飲む&資料を見せてもらいながら、良~く説教を喰らって目からウロコを落とそうと思います。内容について確認できたら、またここで御報告いたいと思います。

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