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それは大地の音楽

久しぶりに、ジェネシスのfoxtrotを聞く。
ジェネシスは大地。
しっとりとした音、地味にはほど遠い変な楽曲。でも地味。横たわった体に染みいる音楽。

Hey,my baby.dont u know our lov is true.

さあ、寝るか。

R.I.P.

ロックリスナー復活宣言をしたところで、久々にディスクレビューなんぞを。

☆バンコの3rd

バンコがPFMに続けとばかりにマンティコアレーベルから出した、世界進出盤。
どの批評を見ても、「最後の一枚なら買ってもいい」「参考程度なら」という後ろ向きの評価ばかりのこのアルバム。CD化も長らくほったらかしになっていたのですが、このたびマンティコアが何をとちくるったか20bit K2マスタリング紙ジャケ仕様でCD化。ってもかなり前の話だけど。
でまあ、バンコを上位フェイヴァリットにあげる自分としては、いい機会だからと先日購入してきたわけです。

早速聴いてみると。

なんだ、割とええやんこれ。
っていーかかなりイイカンジ。ちょい、ポッポめのアレンジが鼻につくものの、新録もあるし、メタモルフォシはまったくの別テイクだし。なんてったって、イタリア語で唄ってるじゃん。誰だ、英語盤だからダメなんて言ったのは。ダマされてたの~ぉ。
とかいってるうちに、LPでいうB面へ。お、R.I.P.かぁ。これもテイク違うなあ。あ‥‥‥‥‥‥

スピーカーから流れてきた歌声を聞いた瞬間、メタリカのRoadを聴いたときと全く同じ声が口から漏れた。

「これ、唄ってるの誰だ?」

そうかなるほど。
当世一大のヴォーカリスト、フランシスコ・ディ・ジャコモも、イタ語で唄ってナンボであって、英語で唄うとRoadのジャームズ・ヘッドフィールドとカッコでくくれば同類項と。
そういうことか。
ぁぁ、イタイ。
前言撤回。
オレが悪かったよ。
このアルバム、やっぱ総体的評価では最後に買う一枚かもしれない。
しかし、A面だけを繰り返し聴く分にはその限りに非ず。
うむ。
なんとかフォローになったか?

☆MIKE OLDFIELD / The Millenium Bell

なんだよ、チュブラーベルIIIの次はオマドーンIIじゃなかったのか?
でまあ、タイトルはあからさまな流行ねらいってか。もうマイクちゃんたら商売けアリアリねえ。
とかいいつつも、内容は確かにオマドーンIIかな? ってよりは自分の耳にはアマロックIIに聞こえなくもない。

アマロック。
CD時代の初期、1990年にトラック1 60分という大技で、見事原点回帰を果たしたマイクの隠れた傑作。
隠れてないか別に。
でも、それほどおおげさには誉められていないこのアルバムが自分は大好き。
で、話戻ってミレニアムベル。
いつものことながら、すっごくキャッチー、それでいて心に染みてくるメロディ、そこへツボを外すことなく切れ込んでくる、必ず殺すと書いて必殺のマイクギター。
正直言ってぼくはマイク・オールドフィールドが好きです。そして、彼がかなりイイ線で完成させたこのアルバムも好きです。
だから、おすすめ。

ドリシアの新譜

 DREAM THEATER / Metropolis PT.2:Scenses from a memory

 久保さんから聞いた話では、なんでも彼らの最高傑作っていうか金字塔らしいんで、買ってみました。

 まあ、こんなものかなと。
 プログレッシブ・メタルというワケの分からん中途半端な名称でカテゴライズされる彼らの音楽。結局ヘビメタじゃんってゆーか、自分にはそうにしか聞こえません。
 彼らの二枚目はそれなりに好きでしたが、それはヘビメタとしててであって、それ以外の何者でもない。

 自分は新発のプロッグバンドの音に接するとき、そこに厳密な意味でのプログレッシブのなんちゃらかんちゃらは求めません。そんなもん定義できるほど、詳しくはありませんから。要は、70年代前半に英国、イタリア、フランス等の欧州ロックシーンを席巻したプロッグムーヴメントの「ぽさ」を押さえていてくれればそれでオッケイ。そういう意味では、イタリアのカリオペなんて大好き。
 で、ドリシアにはその「ぽさ」というのが非常に薄味なんですね。で、プログレよりメタルの方に聴こえる。

 思えば今まで自分が聴いた北米プロッグって、「ぽい」のがあんましないんですね。ないとは思いませんよ。マイナーなトコではいろいろあるんでしょう。でも、自分みたいな薄口リスナーの目に入ってくるレベルでの露出度を持ったバンドでは、ほぼ皆無っつーか。あえていうなら、YESの完コピバンド、スターキャッスルくらいですか(笑)

 で、アルバムを聴いた印象としては、「ぁぁ、飽きずに聞けるヘビメタですね。はぁ、金字塔なんですか。ヘビメタではそうなのかもしれないですね。自分はよく分かりませんが」というカンジです。

 気になるのが日本語ライナー。
 伊藤”「ダリル・ウェイズ・ウルフ」を聴くと昔つきあってた女を思い出す”セーソクが、やたらと鼻息荒くかき立ててますが、自分どーも首をひねってしまいます。
 「ゴスペル・コーラスを導入したからいいぞ」って、あんたそりゃ相当ダメな批評じゃないですか? フルオーケストラをバックに演奏すりゃシンフォとかいうのと一緒でしょ?

 彼らが憧れた偉大なるバンド達と完全に肩を並べた歴史的名盤である。完璧と言っておく!

 まあ、言うのは勝手。でも、自分は90年代以降に出てきたプロッグバンドで、これよかいいの、いくつも知ってますよ。もっとも、その中でも肩を並べたのなんてのは、せいぜいデビルドールくらいしか思いつきませんが。
 やはりこの人には、NWOBHM以前のロックシーンについてはあんまし語ってほしくないなあ。特にプロッグムーヴメントについては。

 さて、総括。
 自分はこのアルバム好きですよ。キャッチーなメロもあるし。聴いてて気持ちいいし。
 でも、これより気持ちいいアルバムもたくさん持っているので、たぶんそっち聴きます。
 もっとも、まだ一回しか聴いていないので、後で評価が一変する可能性もありますが。や、たぶん無いな。Awakenもソッコーで投げちゃったもんな>自分

The Ladder / YES

 買ってきました、いちおマイ・フェイバリット・バンド様であるYESの新譜であります。
 で、聴いてみてから改めて思ったのは、
アンダーソンが唄い、スクエアがバキバキベースを鳴らしながらバックコーラス(これ重要)をあてて、ハウがボトルネックを使えば、自分にはそれがYESに聴こえてしまうんですな。なんだか。
 そそ、ドラマー、キーボーダーは誰でもいい。ヴォーカルもアンダーソン似の声ならトレヴァー・ホーンでもいい(笑) とかく、スクワイアとハウだけはいないことには、「こわれもの」編成に代表される、世間一般で言うYESにならない。ハウがいないと90125だし(まあ、これはこれでよし)、スクワイアがいないのは大論外。

 さて、今回の新譜は古参はアンダーソン、ハウ、スクワイアのみで(ホワイトはあえて数に入れない)、新規参入メンバーにはラビンみたいなエゴの強い連中のいないという編成。イゴール・コルシェフ(ロシアからやってきたスゴイ奴。YESのナンバーは全部演れるらしい)も、ビリー・シャーウッドも、「ティーンの頃のアイドルだったYESにいられるってだけで光栄至極」ってカンジのプレイヤーなんで、結果ハウとスクワイアが好きにやってるかなという。割とDRAMAに近い雰囲気。
 しかし、去年見たコンサートでも思ったけど、ビリー・シャーウッドって人間出来てるよなあ。ダメだよ、アーティストがこんなに人がよくちゃ。

 結局、アーティストなんてのは、物書きしては四十歳で入水自殺し、玉を蹴ってはコカで捕まり、ギターを弾いてはハウくらいのわがままさというのが、ちょうどいいのかもしれないとか思ったり。
 つまり、創造力って自身のなんかしらの欠陥を補う目的で肥大化する能力ですからね。人格が破綻していればしているほど、発揮する想像力は強力になるのがスジというものでしょう。だって、まったく自己の能力に不足が無く、何不自由なく円満な人生を送るような人間には想像も創造も必要ないもの。

 まあ、そういう意味で歴代YESのメンバーってのは、当世一大のアーティストが名を連ねていたと言えますな。だから、脱退再加入解散再結成を何度となく繰り返しているのだけれども(笑)

 あ、そうそう、アルバムのインプレッションなんですれども。
 初回プレスのおまけで付いてきた、懐メロライヴ音源のシングルCDの方をよく聴いてますわ(笑) 「I’ve seen all good people」と「And you and I」を収録したやつ。